2019 ベスト10 加藤久徳

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洋画(ベスト10 順不同)
存在のない子供たち
永遠に僕のもの
さらば愛しきアウトロー
荒野の誓い
ゴールデン・リバー
アイリッシュ・マン
ある女優の不在
グリーンブック
パピヨン
淪落の人


邦画(ベスト5 順不同)
決算!忠臣蔵
多十郎殉愛記
新聞記者
メランコリック
長いお別れ

ドキュメンタリー映画
洋画
ユーロクライム!70年代イタリア犯罪アクション映画の世界
ドルフィンマン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ
氷上の王 ジョン・カリー

邦画
主戦場
人生をしまう時間
誰がために憲法はある


 洋画のベストは10本にしました。邦画のベストは5本だけ。ドキュメンタリーは洋邦ともにベスト3だけにしておきました。
 今年のベスト、つまり、ドラマ・フィクションの部門では、僕の基本ベースである〈SF映画・西部劇・時代劇〉の3要素のうち、先頭に位置するSF映画が洋邦ともに入らなかったです。『ファーストマン』などは宇宙が出てきても、もはやSF(特撮)映画には分類できません。伝記映画であり、人間ドラマです。秀作ですが10には入れたくありませんでした。
 そのかわり西部劇が2本ありました。『ゴールデン・リバー』『荒野の誓い』がそれで、前者は1960年代前後のヨーロッパ製ウェスタンの流れをくんでいると思います。後者は今風に見えて実は、1950年代頃の西部劇のセオリーを正統に受け継いでいると思いました。この2本を観られて本当に嬉しかった!
 そしてチャンバラ(時代劇)も2本。『決算!忠臣蔵』はユニークな視点の原作を活かした佳作。これでもし、最近になって明らかになった討ち入りの真相が取り入れられていたら、この映画は傑作になれたかもと僕は思います。
 もう1本の『多十郎殉愛記』は見廻り組の隊長を演じた寺島進を助演男優賞に選びたい。この人、北野武監督の作品でブレイクしたのは有名ですが、元々は時代劇の殺陣師出身だったことを最近知りました。俳優としては斬られ役の人でした。今回の隊長役では剣の達人の役でもあり、自分の資質を生かした生涯初の大役ではないでしょうか?実に良かった。
 最後のドキュメンタリー部門ですが、流れで行くと『ユーロクライム!70年代イタリア犯罪アクション映画の世界』が僕にピッタリで、ノオリノリで観られた。どこか安っぽくていかがわしいイタリア製のフィルムノワールの系譜とその裏表を、フランコ・ネロやジョー・ダレッサンドロなど、現存するスター、監督らの虚実入り混じった証言や作品映像で楽しませるもので、この手の映画に興味のない人でも面白く観られると思います。
 ドキュメンタリー映画って、出来の良し悪し以前に興味を持てるかですよね。この5作品も、その意味で素晴らしいものでした。『誰がために憲法はある』での独白シーンが見事な渡辺美佐子女史には、主演女優賞を差し上げたいものです。

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