みんぱくワールドシネマ第55回上映会『最後の渡り鳥たち』
2023年9月30日(土)13:30~16:00(開場13:00)
場所:国立民族学博物館 みんぱくインテリジェントホール(講堂)
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
司会:菅瀬晶子 (国立民族学博物館 准教授)
解説:松原正毅(国立民族学博物館 名誉教授)
料金:要展示観覧券(イベント参加費は不要)
https://www.minpaku.ac.jp/ai1ec_event/45497
国立民族学博物館では、研究者による解説つき映画上映会「みんぱくワールドシネマ」を開催しています。映像から考える〈人類の未来〉をテーマとし、世界の人びとのさまざまな生活・考え方を描いた映画をとおして、よりよい未来を考えていきます。今回の作品は、自然とともに暮らしてきた伝統的な遊牧民の生活が、近代化の波でいかに変化しようとしているかを描いたトルコ映画です。
★第34回 東京国際映画祭(2021年)
アジアの未来でワールドプレミア
『最後の渡り鳥たち』 原題:Turna Misali 英題:The Last Birds of Passage
監督:イフェト・エレン・ダヌシュマン・ボズ
出演:シェンヌル・ノガイラル、ネジメティン・チョバンオウル、ティムル・オルケバシュ
2021年/トルコ/トルコ語/99分/カラー
*物語*
トルコ南部メルスィン。海が遠くに見える高台。
年に2回、夏と冬に400キロの旅をするノマド(遊牧民)も、今や120名(家族?)。
ヤギを追う男や子どもたち。住民から、「なぜ毎日ここを通る?」と言われる。
徒歩での家畜移住禁止令が出る。トラックでヤギを移動させることに遊牧民の女家長ギュルスムは反対。徒歩移動はヨリュク民族の伝統なのだ。
一方、娘ルキエの夫は、ラクダよりもトラクターの方が便利だとギュルスムと対立している。
当局が定住用住宅を建て、25年ローンで売るという。水もお湯も出る。暖房も自動と言われ、膝の悪いギュルスムの夫ジェマルは定住に乗り気だ。
「定住用住宅はコンクリの墓。死ぬ前から行くのか」とギュルスム。
夫と二人で定住住宅を見に行き、先に定住した知り合いの女性たちに会う。洗濯機は水道代が高くつくから手洗いしているという。定住した男も、遊牧が懐かしいという。
フェスティバルでカシュックダンスを踊るノマドたち。
伝統と近代化の間で揺れる中、移動の時期が近づく。
火を焚き、雨が降りますように、草が乾かないよう、高地への旅が続きますようにと祈る。
いよいよテントをたたみ、ラクダに荷を積み出発する・・・
TIFFトークサロンの模様は、こちらでどうぞ!
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/484960812.html
この記事へのコメント