2017年ベスト5 加藤久徳

邦画 ベスト5
1『あゝ、荒野 前篇』
2『22年目の告白 私が殺人犯です』
3『しゃぼん玉』
4『リングサイド・ストーリー』
5『散歩する侵略者』
次『夜明け告げるルーのうた』(アニメ)
主演男優 菅田将暉『あゝ、荒野 前篇』
主演女優 該当なし
助演男優 大杉漣『アウトレイジ 最終章』
助演女優 木村多江『あゝ、荒野 前・後篇』
新人   志尊淳『探偵はBARにいる3』他


洋画 ベスト5
1『残像』
2『僕とカミンスキーの旅』
3『わたしは、ダニエル・ブレイク』
4『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』
5『サーミの血』
次『ゴッホ ~最期の手紙~』

ドキュメンタリー・記録映画 ベスト5
1『鉱 ARAGANE』
2『三里塚のイカロス』
3『禅と骨』
4『ギミー・デンジャー』
5『デ・パルマ』
次『I AM YOUR FATHER アイ・アム・ユア・ファーザー』

 2017年のベスト5は、洋画ベスト1の『残像』を除いて、いつも以上に“面白い映画”に基準を置いたつもり。『あゝ、荒野』は配役が良く、出番の長短に関わらず出演者の芝居で魅せる面白い映画だった。金返せ系3文役者のユースケ・サンタマリアに批評に値する芝居をさせていたのには驚いた。それでも監督賞にしなかったのは、後篇の菅田とイクチュンの壮絶ファイトシーンに失望したためで、かつてあるイランの名匠が日本を舞台にして作った作品の顔面殴打の愚を思い出してしまった。主人公が機械なら、顔に何千発喰らっても構わないが、生身の人間は1発で充分である。岸監督も苦痛の表現に関しては普通の監督でしかなく、よって後篇は選外となった。
 僕も俳優を語るときは、TVドラマの仕事を頭に入れるようになった。部門別に入れた人は皆そうである。菅田将暉に至ってはTVのヴァラエティ番組での存在感の方が印象的で、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」出演時のリアクションには驚いた。20代の若手俳優の先頭に位置するのは間違いなく彼だ。
 志尊淳(しそん じゅん)もやはりNHKドラマでの主演ぶりが光るが、東映『探偵はBARにいる3』で見せたハードなアクション演技が目を引いた。松竹『覆面系ノイズ』の主演も含め、事務所の方針か?仕事ぶりに一貫性がないが、俳優として彼は非凡だと思う。
 大杉漣は功労賞である。バイプレイヤーとしては大根で、この人の“味”が嫌いだった。『アウトレイジ 最終章』を見たら『犬走る』を思い出した。彼が演じると、みな同一人物になってしまう。彼の最後の仕事となったテレ東「バイプレーヤーズ」で共演した五人組の中で.、最初期から変わっていないのは大杉だけだ。金太郎飴のような役者だった。素顔のこの人は大変な好人物。それは僕も知っている。
 ただただ、合掌・・・。

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