もう今年も三月になりそうなのに、いまさら遅くて失礼します… 去年はdvd,オンライン,映画館などなどで観た本数は62本でした。去年は引っ越しもあったので、そんな中、息抜きに映画を観に行ったりして、いそがしくしながらも楽しく鑑賞できました。本数が少ないので順位ではなく観た順で10本です☆
(C)疾走プロダクション
『ニッポン国VS泉南石綿村』 10代の時からずっと追いかけてます原一男監督。の最新作。215分とゆう長時間なのに時間を感じさせない、どんどん引き込まれるドキュメンタリー映画でした。編集うまいなあ。
(C)2017 SHOWBOX AND THE LAMP. ALL RIGHTS RESERVED.
『タクシー運転手 約束は海を越えて』 1980年5月に韓国で起こった光州事件の映画。私自身、生まれてはいたものの小さすぎて、そんな事件があったことなんて知らなかったので、衝撃でした。この光州事件を扱った映画は他にも何本かあるらしいので、とても観たい知りたい。
(C)TBSテレビ
『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』 沖縄県那覇市の映画館「桜坂劇場」で観ました!! オキナワの映画館で、この作品を観たこと一生忘れられません。このあと市内にあるカメジローさんの記念館も訪れました。また行きたい。
(C)押見修造/太田出版 (C)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』 うまく言葉が話せないシノチャン。私の姪っ子も失語症だったし、私も小学生の時、上手く話せなくて登校拒否をしたことがあったので、シノチャンの気持ちわかります。言葉が上手くなくても音楽や別の手段で表現できることを知った時、私は立ち直れたんだった。
(C)2014 Honto Production Huayi Brothers Media Ltd. Oriental Digital Entertainment Co., Ltd. 1 Production Film Co. CatchPlay, Inc. Abico Film Co., Ltd All Rights Reserved
『軍中楽園』 1969年、台湾に実在しながら公然の秘密となっていた娼館が舞台。私が生まれる前の出来事なので知る由も無しと言うか、隠されていた歴史なのだから、ほとんどのひと達が知らないワケで… エロがドロドロしていなくて大らかで、美しい台湾の風景にも癒される。
(C)コマプレス
『60万回のトライ』 私の地元・埼玉大宮に昔からある朝鮮学校で、この映画の自主上映会があると御案内をいただき、生まれて初めて朝鮮学校の中に入りました。ご案内をくれたエンテツさんのblogはコチラ
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/
(C)日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会センター事業団
『Workers 被災地に起つ』 働くって何だろう、仕事って何だろうって私もずっと考え悩んでいて、そんな時に転職して幸いに私は自分を活かせる仕事をし、お給料を貰えるようになったけど… それでもまだ仕事に対する疑問は多い。ワーカーズコープは働くことに対しての、ひとつの大きな希望だ!!!
(C)ENBUゼミナール
『カメラを止めるな!』 去年、大大ヒットした映画。予算が少なくてもアイデア次第で、ここまで面白い作品がつくれることに感動したし、私は上野PARCOのシネコンへ観に行って、お隣に座っていたカップルが「映画って、こうゆう風にして作られているんだね」とかとか、場内では笑い声も沸き、久々に映画館で映画を観る体験の素晴らしさを味わった。
(C)OFFICE TETSU SHIRATORI
『リーディング エドガー・ケイシーが遺した、人類の道筋。』 アメリカに実在したエドガー・ケイシーのドキュメンタリー。どうしても見たくて神奈川県本厚木で開催された自主上映会まで観に行きました。もう1回、観たい!!!
(C)2018 Koichi Onishi
『津軽のカマリ』 津軽三味線の巨星・高橋竹山(初代)のドキュメンタリー。私が産まれた時からずっと一緒に暮らしていた父方の祖母は民謡家で、もちろん三味線も弾いていたので竹山先生のお名前は知っていたけど、こんな凄いひとだったなんて!! 鳥と話したり。 私も小さい頃は鳥が友達で、お話できていたのに、どうして、いつから 話せなくなってしまったんだろう…。
総括:振り返ると去年も色んな映画を観たんだなあと。。やっぱり心に残っている作品はおもにドキュメンタリーや実話をもとにした映画が私は多い、笑 (千)
2018年ベストテン 菅沼正子
外国映画編
毎年同じことを言ってるような気がするが、商業映画として1年間に公開される作品は、外国映画・日本映画合わせると1200本ほどある。その中で私はどのような基準で見る映画と見ない映画を振り分けるかは、タイトルで決める。タイトルは作品の<顔>なのであると私は思う。それでも公開作品の1割ほどを見るのが精一杯。その中で10本を選び出すのはとても難しい。独断と偏見ではあるが、映画を見たときの感動の持続がどのくらい続いているかが鍵かもしれない。
10に入れられなくても充分にいい映画はたくさんある。あくまでも私の好みの映画ということである。
1 スリー・ビルボード
2 顔たち、ところどころ
3 アリー/スター誕生
4 15時17分、パリ行き
5 ファントム・スレッド
6 シェイプ・オブ・ウォーター
7 家へ帰ろう
8 判決、ふたつの希望
9 ボヘミアン・ラプソディ
10 君の名前で僕を呼んで
次点 輝ける人生
1、スリー・ビルボード
愛娘を殺された母親の怒りと悲しみ。何か月も犯人逮捕できない警察の無能に、3枚のビルボード(広告板)で母親の挑戦が始まる。ブラックユーモア満載なのに鑑賞後は涙腺が緩む。主人公の精神的強さ、たくましさ、こういう女性像を演じたらフランシス・マクドーマンドはNo1。2個めのアカデミー賞主演女優賞受賞。
2、顔たち、ところどころ
女性監督の先駆者的存在のアニェス・ヴァルダはもう89歳(制作時)。カメラマンのJR(ジェイアール)とアポなしの旅先で出会った人々の大きなポートレートを撮って、屋外のところどころに貼り出すという映画。これはもう映画というよりアートにまで昇華させた斬新な発想の傑作。被写体はみな自然体で誇らしげに生きた証を刻んでいる。お婆ちゃんと孫ほどの年齢差の旅だが、他人を思いやる2人の視線は実に暖かい。「顔」を複数形にしたタイトルもユニークな発想。
3、アリー/スター誕生
スター誕生の原点的ストーリーとして何回となく映画化されている。人気スターに見初められた名もない歌手が、スター街道まっしぐらに駆け上っていく。その一方、彼の人気は下り坂を転げ落ちるようにして悲惨な最期を遂げるというストーリー。映画初出演にして主役のレディー・ガガの心震える圧巻の熱演が見もの。ガガの書き下ろし楽曲は19曲もあり、エモーショナルな歌声もたっぷり聴ける。
4、15時17分、パリ行き
俳優・監督・プロデューサーである映画界の巨匠クリント・イーストウッド製作・監督作品。実際に起こったテロ事件の映画化。2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速列車がフランス領に入ると、列車内でテロ事件発生。勇敢にも犯人に立ち向かったのは、列車に乗り合わせていた普通の仲良し3人組のアメリカ人。映画の中では彼らが抜擢されて主役の3人組を演じている。”当事者本人”の出演で究極のリアリティ・サスペンスになった。
5、ファントム・スレッド
1950年代のロンドン。主人公は社交界からも脚光を浴びるオートクチュールのデザイナー。彼はウェイトレスに恋をして、彼女をミューズとして自宅の工房に迎え入れたことで、運命の糸は思わぬ方向へ2人を導いていく。タイトルは原題(Phantom Thread)そのままだが訳せば<幻の糸>のこと。豪華な家具調度、超一流のファッション、美しい映像。映画の世界とはいえ、ハイ・ソサエティの社会に身を置いて気分はリッチなはずだが、ちりばめられたサスペンスに、思わず……。さすが!
6、シェイプ・オブ・ウォーター
不思議なというか、奇妙な感覚の映画。ティム・バートンに似たような作風。これぞ究極の純愛映画。政府の極秘研究所の清掃員イライザは、実験材料にされる水槽の中の半漁人を見た。胸が痛む、と同時に親近感が湧く。病のため声が出せない彼女は手話でのコミュニケーション。命がけで半漁人を救い出して……。メキシコの奇才ギレルモ・デル・トロ監督作で、昨年のアカデミー賞で作品賞・監督賞受賞。トム・ハンクスが人魚に恋する『スプラッシュ』(1984年作品)をもう一度見たくなった。
7、家へ帰ろう
主人公は88歳の老人。人生でやり残したことは、親友だった幼なじみのために仕立てたスーツを届けること。アルゼンチンからポーランドへ。老人の地球半周一人旅がおもしろおかしく語られていくが、その背景にあるのは反戦。ユダヤ人である主人公が、戦時中のホロコーストで故郷ポーランドを脱出できたのは、親友のあの友がかくまってくれたからだ。その恩を忘れず、人生最後のごあいさつということなのだろう。88年もの多難な人生を送った主人公の頑固さに笑いながらも、戦争を知らない若者たちへのメッセージが伝わってくる。「決して戦争をしてはいけない。後悔を繰り返さないでほしい」と。
8、判決、ふたつの希望
ここ数年アメリカ映画の衰退に代わって台頭してきたのが中東の国々で、この作品はレバノン映画。2017年(第90回)アカデミー賞でレバノン作品として初の外国語映画賞にノミネートされた。キリスト教徒のレバノン人男性とパレスチナ難民の男性とのささいな口論に端を発して法廷争いにまでなる。当事者の謝罪だけではすまされなかった複雑な社会情勢が背景にあることがわかる。
9、ボヘミアン・ラプソディ
いまさら私がここであれこれ書くより、ファンの方のほうがずっと詳しいでしょう。
1970~80年代に活躍したイギリスのロックバンド「クイーン」の栄枯盛衰を描く。中心になるのはもちろん、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーの壮絶な人生。成功の代償はドラッグとエイズ。愛と孤独の中で人生を完全燃焼させたフレディ。ラスト21分のライブ・エイドはファンでなくても大感動。
10、君の名前で僕を呼んで
恋を知った少年の喜びと痛みを描く。ジェントルな香りが匂い立つすばらしい青春映画。原作はいわゆるBL(ボーイズラブ)文学といわれているが、『モーリス』(1987年)のジェームズ・アイヴォリーの脚色で、芸術性が高い。「一心同体になりたい」ほどの愛を込めたタイトルも文学的。少年を演じたティモシー・シャラメは、まもなく公開の『ビューティフル・ボーイ』で麻薬に溺れていく少年を演じるから、……怖い。相手役のアーミー・ハマーは全然お固い映画『ビリーブ 未来への大逆転』がある。
日本映画は年々レベルアップしていくのがうれしい。それにしても私の観る日本映画は、外国映画の3分の1程なのだから、順位などにはこだわらず、好きな作品を列挙しておく。
『空飛ぶタイヤ』、『万引き家族』、『終わった人』、『かぞくいろ』、『生きているだけで、愛。』、『モリのいる場所』、『銃』、『嘘八百』、『教誨師』、『体操しようよ』、『羊の木』、『食べる女』、『ハナレイ・ベイ』などなど。
毎年同じことを言ってるような気がするが、商業映画として1年間に公開される作品は、外国映画・日本映画合わせると1200本ほどある。その中で私はどのような基準で見る映画と見ない映画を振り分けるかは、タイトルで決める。タイトルは作品の<顔>なのであると私は思う。それでも公開作品の1割ほどを見るのが精一杯。その中で10本を選び出すのはとても難しい。独断と偏見ではあるが、映画を見たときの感動の持続がどのくらい続いているかが鍵かもしれない。
10に入れられなくても充分にいい映画はたくさんある。あくまでも私の好みの映画ということである。
1 スリー・ビルボード
2 顔たち、ところどころ
3 アリー/スター誕生
4 15時17分、パリ行き
5 ファントム・スレッド
6 シェイプ・オブ・ウォーター
7 家へ帰ろう
8 判決、ふたつの希望
9 ボヘミアン・ラプソディ
10 君の名前で僕を呼んで
次点 輝ける人生
1、スリー・ビルボード
愛娘を殺された母親の怒りと悲しみ。何か月も犯人逮捕できない警察の無能に、3枚のビルボード(広告板)で母親の挑戦が始まる。ブラックユーモア満載なのに鑑賞後は涙腺が緩む。主人公の精神的強さ、たくましさ、こういう女性像を演じたらフランシス・マクドーマンドはNo1。2個めのアカデミー賞主演女優賞受賞。
2、顔たち、ところどころ
女性監督の先駆者的存在のアニェス・ヴァルダはもう89歳(制作時)。カメラマンのJR(ジェイアール)とアポなしの旅先で出会った人々の大きなポートレートを撮って、屋外のところどころに貼り出すという映画。これはもう映画というよりアートにまで昇華させた斬新な発想の傑作。被写体はみな自然体で誇らしげに生きた証を刻んでいる。お婆ちゃんと孫ほどの年齢差の旅だが、他人を思いやる2人の視線は実に暖かい。「顔」を複数形にしたタイトルもユニークな発想。
3、アリー/スター誕生
スター誕生の原点的ストーリーとして何回となく映画化されている。人気スターに見初められた名もない歌手が、スター街道まっしぐらに駆け上っていく。その一方、彼の人気は下り坂を転げ落ちるようにして悲惨な最期を遂げるというストーリー。映画初出演にして主役のレディー・ガガの心震える圧巻の熱演が見もの。ガガの書き下ろし楽曲は19曲もあり、エモーショナルな歌声もたっぷり聴ける。
4、15時17分、パリ行き
俳優・監督・プロデューサーである映画界の巨匠クリント・イーストウッド製作・監督作品。実際に起こったテロ事件の映画化。2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速列車がフランス領に入ると、列車内でテロ事件発生。勇敢にも犯人に立ち向かったのは、列車に乗り合わせていた普通の仲良し3人組のアメリカ人。映画の中では彼らが抜擢されて主役の3人組を演じている。”当事者本人”の出演で究極のリアリティ・サスペンスになった。
5、ファントム・スレッド
1950年代のロンドン。主人公は社交界からも脚光を浴びるオートクチュールのデザイナー。彼はウェイトレスに恋をして、彼女をミューズとして自宅の工房に迎え入れたことで、運命の糸は思わぬ方向へ2人を導いていく。タイトルは原題(Phantom Thread)そのままだが訳せば<幻の糸>のこと。豪華な家具調度、超一流のファッション、美しい映像。映画の世界とはいえ、ハイ・ソサエティの社会に身を置いて気分はリッチなはずだが、ちりばめられたサスペンスに、思わず……。さすが!
6、シェイプ・オブ・ウォーター
不思議なというか、奇妙な感覚の映画。ティム・バートンに似たような作風。これぞ究極の純愛映画。政府の極秘研究所の清掃員イライザは、実験材料にされる水槽の中の半漁人を見た。胸が痛む、と同時に親近感が湧く。病のため声が出せない彼女は手話でのコミュニケーション。命がけで半漁人を救い出して……。メキシコの奇才ギレルモ・デル・トロ監督作で、昨年のアカデミー賞で作品賞・監督賞受賞。トム・ハンクスが人魚に恋する『スプラッシュ』(1984年作品)をもう一度見たくなった。
7、家へ帰ろう
主人公は88歳の老人。人生でやり残したことは、親友だった幼なじみのために仕立てたスーツを届けること。アルゼンチンからポーランドへ。老人の地球半周一人旅がおもしろおかしく語られていくが、その背景にあるのは反戦。ユダヤ人である主人公が、戦時中のホロコーストで故郷ポーランドを脱出できたのは、親友のあの友がかくまってくれたからだ。その恩を忘れず、人生最後のごあいさつということなのだろう。88年もの多難な人生を送った主人公の頑固さに笑いながらも、戦争を知らない若者たちへのメッセージが伝わってくる。「決して戦争をしてはいけない。後悔を繰り返さないでほしい」と。
8、判決、ふたつの希望
ここ数年アメリカ映画の衰退に代わって台頭してきたのが中東の国々で、この作品はレバノン映画。2017年(第90回)アカデミー賞でレバノン作品として初の外国語映画賞にノミネートされた。キリスト教徒のレバノン人男性とパレスチナ難民の男性とのささいな口論に端を発して法廷争いにまでなる。当事者の謝罪だけではすまされなかった複雑な社会情勢が背景にあることがわかる。
9、ボヘミアン・ラプソディ
いまさら私がここであれこれ書くより、ファンの方のほうがずっと詳しいでしょう。
1970~80年代に活躍したイギリスのロックバンド「クイーン」の栄枯盛衰を描く。中心になるのはもちろん、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーの壮絶な人生。成功の代償はドラッグとエイズ。愛と孤独の中で人生を完全燃焼させたフレディ。ラスト21分のライブ・エイドはファンでなくても大感動。
10、君の名前で僕を呼んで
恋を知った少年の喜びと痛みを描く。ジェントルな香りが匂い立つすばらしい青春映画。原作はいわゆるBL(ボーイズラブ)文学といわれているが、『モーリス』(1987年)のジェームズ・アイヴォリーの脚色で、芸術性が高い。「一心同体になりたい」ほどの愛を込めたタイトルも文学的。少年を演じたティモシー・シャラメは、まもなく公開の『ビューティフル・ボーイ』で麻薬に溺れていく少年を演じるから、……怖い。相手役のアーミー・ハマーは全然お固い映画『ビリーブ 未来への大逆転』がある。
日本映画は年々レベルアップしていくのがうれしい。それにしても私の観る日本映画は、外国映画の3分の1程なのだから、順位などにはこだわらず、好きな作品を列挙しておく。
『空飛ぶタイヤ』、『万引き家族』、『終わった人』、『かぞくいろ』、『生きているだけで、愛。』、『モリのいる場所』、『銃』、『嘘八百』、『教誨師』、『体操しようよ』、『羊の木』、『食べる女』、『ハナレイ・ベイ』などなど。